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阿部重夫編集長ブログ「最後から2番目の真実」

2006年01月30日

余秋雨「文化苦旅」2――軍人、女人、文人

ソニーもネット愛国主義もタルコフスキーも、まだ書くことが残っているのに、なかなか行きつけない。寄り道ばかりして心苦しいが、もうすこし余秋雨のことを書きたい。

シンガポールのチュアン・ホー・アヴェニューにある、寂莫とした日本人墓地を訪れた余秋雨は、この墓地に「三相構造」があるのを見る。軍人の相と、女人(娼婦)の相と、文人の相である。

「軍人の相」は先の大戦で死んだ軍人軍属の墓碑で、そこは悲しいほどきっちり階級制が守られている。滅びた軍国をあの世まで持ち越そうとする不撓の意志の具現のように。大佐は大理石、少尉以上は石碑、軍曹、曹長、伍長らは木碑、それ以下の下級兵は1万人まとめて1本の碑といった具合である。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)


* 発行人 阿部重夫 *

編集長 阿部重夫

1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。

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