「空飛ぶ棺」ボーイングの罪万死

「意図的な隠蔽を繰り返し、とんでもない欠陥を見逃した」と、米上院公聴会でこてんぱん。

2019年12月号 GLOBAL

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米航空機大手ボーイングのデニス・マレンバーグ最高経営責任者(CEO)は10月29日の米上院商業科学運輸委員会の公聴会で、同社の航空機「B737MAX」が昨年10月と今年3月に墜落した事故の責任を問う上院議員から集中砲火を浴びた。マレンバーグ氏は「我々は過ちを犯した」と謝罪した。航空機事故やハイジャックの統計などを扱う航空安全ネットワーク(ASN)によると、1966~70年の年間死者数は平均1469人だったのに対し、2014~18年は同351人で、17年は墜落事故がゼロだった。このデータを見れば半年間に2度も墜落し計346人が死亡した737MAXの異常さがよくわかる。事故の直接の原因は、省燃費だが直径の大きなエンジンを採用した結果、取り付け位置が変わったこと。1967年に初飛行した737−100型はエンジンを主翼に直付けしていた。それが737−300以降はパイロン吊り下げ型になり、MAXからは主翼前方にせり出 ………

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