ずさんな公文書管理を「専門職制度」が救うか

富士電機会長を務めた加藤丈夫氏が「認証アーキビスト」誕生に向け尽力。

2019年11月号 LIFE

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「認証アーキビスト」という公的資格が来年度にも日本に誕生する。アーキビストは公文書などの記録資料(アーカイブズ)を扱う専門職だ。制度を運営するのは国立公文書館。有識者による認証委員会が審査し、館長が認定する。3年以上実務を経験し、修士号取得か同等の実績があり、大学など高等教育機関で所定の単位を取得した人が対象となる。近年、財務省による文書改ざんや加計学園問題、陸上自衛隊南スーダン派遣PKO部隊日報問題など、公文書のずさんな管理に絡む問題が続発している。原因の一つとして指摘されるのが、文書を適切に管理する専門知識を備えた人材が、諸外国に比べて圧倒的に少ないことだ。米国で専門職団体に登録するアーキビストはざっと5千人だが、日本では学術団体の日本アーカイブズ学会が認めた約80人がいる程度。アーカイブズの重要性があまり認識されず、資料の価値を評価し選 ………

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