ソフトバンクG「金融工学」で最高益

非上場株の評価益を利益計上が可能で、のれんの償却が不要の国際会計基準だから黒字。日本基準なら赤字。株価は正直。

2019年11月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

ソフトバンクグループ(SBG)は、2019年3月期決算において、2兆3539億円という巨額連結営業利益を叩き出した。しかし、SBGの株価は、この決算を公表した19年6月以降変調をきたし、6千円台から4300円台まで暴落している。資本市場は、SBGの公表する巨額利益に疑心暗鬼になっている。SBGに深く潜航する苦渋の闇を財務分析により解析する。SBGが計上する巨額利益の圧倒的大半は、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)が計上する非上場株式の評価益である。日本の会計基準では非上場株式の評価益など認められないが、国際会計基準は、非上場株式の評価益の利益計上を認めている。国際会計基準では非上場株式が時価評価されるが、そもそも市場価格がないからこそ非上場株というわけで、その非上場株にどんな時価を付けるのかというと、これが金融工学的時価ということになっている。 金融工学的時価は、 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。