あの函南町揺るがす「危ないメガソーラー」

「元地上げ屋」の開発業者が脆い急傾斜地で太陽光発電所計画。規制条例も適用外に。

2019年10月号 DEEP

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NHKで2005年に放映された『絶対少年』というアニメがある。物語の舞台「神凪(かんなぎ)町」は静岡県函南(かんなみ)町がモデル。作品で描かれた丹那盆地に近い軽井沢地区は、約50世帯、百数十人が住むJR熱海駅から北西に約4キロほどの山あいの集落だ。この地区に、太陽光発電所の計画が持ち上がった。約65ヘクタールの傾斜地に約10万枚のパネルを並べる大規模なものだ。この計画に対し、反対の声が日増しに強まっている。まず声を上げたのは南箱根ダイヤランドという別荘地の住民たちで、理由は危険だから。函南町は火山灰の積もった脆い地盤で、現場は急傾斜地だ。1921年、丹那トンネルが崩落し、33人が死亡。24、30年にも同様の事故が発生し、事故による犠牲者は67人に上った。大量の湧水が原因だったとされる。「あそこにメガソーラーを造るなんて、無謀な話」(地元関係者)。『絶対少年』の中で ………

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