「森友」地獄に堕ちた財務官僚

ヤクザ組織かブラック企業さながらの「無理押し」が破局を招いた。「財務省も福島第一原発になってしまった」(有力OB)

2018年4月号 POLITICS [首謀は「田中・迫田ライン」]

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森友学園に関する文書はすべて破棄した──。1年前、財務省の佐川宣寿理財局長(当時)が繰り返し強弁する国会中継を見て、たまりかねたOBたちから非難の声が起きた。「あんなバカな答弁はあり得ない。あれでは行政が成り立たない……」そうした良識ある苦言に、ひときわ大音声で立ちはだかった人物がいる。「局長が一度ないと言ったら、仮にあってもないモノはない。それが財務省だ。局長の国会答弁についていけない根性なしなど、財務省には1人もいない」発言したのは田中一穂元財務事務次官。森友学園の籠池泰典前理事長が国会の証人喚問で「神風が吹いた」と表現した8億2千万円の値引きで国有地を売却した2015年当時の事務方トップだ。第一次安倍政権で首相秘書官を務め、再登板後はますます財務省を毛嫌いする安倍晋三首相が、ほとんど唯一気を許してきた財務官僚である。旧大蔵省以来の長い歴史で初め ………

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