野党再編の「夾雑物」希望・玉木

大平の「穏健保守の政治哲学」で2大保守体制を目指すも、遠心力を強めるばかり。

2018年3月号 POLITICS

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玉木雄一郎(48、当選4回)は讃岐の生んだ元首相・大平正芳の遠戚である。香川県寒川町(現さぬき市)の農家に生まれ、高松高から東大、旧大蔵省へ進み、民主党から衆院香川2区で出馬。大平の娘婿として地盤を継いだ元運輸相・森田一や、孫の渡辺満子に支援され2009年から4回連続、小選挙区を制した。中四国で自民党に勝ち続けているのは彼一人だ。小池百合子が投げ出した希望の党代表の座を手に入れた玉木の知名度は決して高くなかったが、「相当な自信家、野心家」で衆目は一致する。自民党宏池会を創設した池田勇人も、大平も、そして森田も玉木も元大蔵官僚。現宏池会を率いる自民党政調会長・岸田文雄が首相・安倍晋三にひざまずくのを横目に、玉木は我こそ保守本流・宏池会の真の継承者であるという自負に満ちあふれている。「尊敬する郷土の先輩、大平元総理の理念に楕円の哲学がある。二つの相 ………

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