「郭文貴」送還で米中一触即発

「お忍び」入国の中国情報機関一行をFBIがあわや逮捕。トランプ政権の対中戦略に亀裂。

2017年12月号 GLOBAL

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さすがである。米国ジャーナリズムの調査報道に拍手を送ろう。10月22日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が放ったスクープは、本誌が追う中国の政商、郭文貴の本国送還をめぐり、米中が一触即発の瀬戸際だったことをうかがわせる衝撃的な内容だった。郭文貴の名が本誌に初登場したのは、元ボスでスパイマスターの国家安全省次官、馬建が失脚した2015年の4月号(3月20日発売)だから、すでに日本での“独走状態”は2年半余。前々号のスクープ「中国政商が『邦銀買収』謀略」で、郭がアブダビ・マネーを使って日本の新生銀行を買収しようとしていたことを報じたが、ツイッターやブログなどを駆使した郭の中国共産党指導者の腐敗暴露にもかかわらず、米英高級紙の報道は隔靴掻痒だった。WSJはそれを一気に挽回した。記事は5月24日、郭がニューヨークの自宅(五番街のシェリー・ネザーランド・ホ ………

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