明日なき彷徨「パナの蓄電池」

大口顧客の離反が予想されるバッテリー事業は「今のうちに売却すべき」という悲観論も。

2017年12月号 BUSINESS

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中国政府は2019年から自動車メーカーに対して一定の比率で新エネルギー車(NEV)製造を義務付ける規制を設けると発表した。中国はNEVの中核をなす電気自動車(EV)で世界最大の市場。調査会社・富士経済(東京・中央区)によると、16年のEVの世界販売台数は約47万台で中国は24万台と半分以上を占めた。中国は大気汚染が深刻で、ガソリン車やディーゼル車の排ガス抑制に血眼だ。粗悪な中国製エンジンが中国の大気汚染を引き起こす大きな要因だった。EVなら大気汚染を軽減できる。さらにEVはまだ発展途上で自動車後発国の中国メーカーにも勝ち目はあると中国政府は判断したのである。

THAAD配備への報復

スウェーデンの自動車メーカー、ボルボ・カーは7月、19年以降に発売するすべての車をEVやハイブリッド車などの電動車にすると発表した。日本のメディアは大騒ぎしたが、実はボルボは10年に中国の浙江吉利控股集団に買収 ………

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