「京都嫌い」文化庁移転の茶番劇

やっぱり京都は不便。地方創生の目玉に「できない理由」ばかりで、迎える方も白けた。

2016年6月号 POLITICS

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安倍政権が掲げる「地方創生」の一環として、文化庁の京都府への全面移転が決まった。中央省庁の地方移転は実に明治以来の大改革となるが、文化庁も最後の悪あがきに出ている。夏の参院選に向け実績をアピールしたい政府与党と、ダメージを最小限に食い止めたい文化庁。国民不在の茶番劇がしばらく続きそうだ。中央省庁の地方移転では、消費者庁や観光庁なども移転候補となったが「国会対応に支障が出る」などと猛烈に抵抗。ふたを開けてみれば、移転の基本方針が決まったのは京都府が要望した文化庁だけだった。

キーマン2人がサヤ当て

省益をむさぼる“肉食官庁”がひしめく霞が関の中で、お公家集団と呼ばれる文化庁だが、移転には抵抗感を隠していない。とりわけ注目を集めたのは4月26日に関係機関が集まった移転協議会の初会合だ。中岡司・文化庁次長「国による必要な財政措置は当然。(中略)京都側にも応分の負担を明示 ………

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