エリートも雪崩打つ仏極右FN

パリのテロで躍進。いまや三大政党の一角で、大統領選でサルコジがすり寄る可能性も。

2016年2月号 GLOBAL

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過激派組織「イスラム国」(IS)戦士によるフランス史上最悪の無差別テロの“追い風”で、仏極右政党、国民戦線(FN)を率いるマリーヌ・ルペンは2017年大統領選へ向けてどこまで支持を拡大するのだろう。12月13日、パリのテロ事件後初の全国一斉選挙として注目を集めた地方議会選挙(2回投票制)では、FNの伸長を阻もうと主要政党が協力したため、全13地域でFNが第一党になる事態は回避された。だが、6日に行われた第1回投票でFNの得票率は27.7%と、フランソワ・オランド大統領率いる中道左派の社会党と、ニコラ・サルコジ前大統領率いる中道右派の共和党に大差をつけ、第2回投票では投票率は微減でも得票数は第1回の600万票から1週間で680万票以上に伸ばした。

変化望む若年層が支持

ルペンは第2回投票日の夜、「国民戦線は今や仏地方議会のほぼ全てで野党第一党となった」と喜びを隠さなかった。FNの躍進はテロがもたらし ………

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