地銀が恐れる森金融庁長官の懐刀

財務省OBの切れ者が、民間からの「出戻り」で、孤軍奮闘の森を支えるキーマンとなった。

2015年12月号 BUSINESS

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ともすれば事なかれと現状維持に流れがちな霞が関官僚のなかで、最も孤独な闘いを強いられているのが森信親(のぶちか)・金融庁長官だろう。彼を支える「懐刀」とも「キーマン」とも言われる異色の官僚が、地方銀行など金融界から恐れられている。現在は金融庁銀行第二課長の堀本善雄だ。バブル崩壊が始まった1990年(平成2年)に大蔵省(現財務省)に入省した堀本は、ハーバード大学大学院留学などを経たのち、2000年に金融庁が発足するとともに、監督局総務課課長補佐となって金融庁に関わるようになった。大蔵OBの柳沢伯夫・金融担当相(当時)の下、国を挙げて不良債権処理に取り組もうとしていた時代だった。  検査局では三つの検査チームを統括、04年に伊藤達也が金融担当相に就任するや秘書官となり、伊藤の大臣交代とともに財務省文書課に戻るものの、08年、伊藤が福田康夫内閣の首相補佐官 ………

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