武田薬品「外国人経営」の崩壊

「タケダ・エグゼクティブ・チーム」の15人のうち11人が外国人。「次は誰が引き抜かれるのか」と、不穏な空気が漂う。

2015年9月号 BUSINESS [過ぎたるは及ばざるが如し]

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昨年6月、武田薬品工業社長に就任したクリストフ・ウェバー氏の右腕と目された最高財務責任者(CFO)のフランソワ・ロジェ氏が6月26日の株主総会で電撃退任した。ロジェ氏が武田入りしたのは2013年9月。昨年6月に取締役に就いてわずか1年の退任劇だ。しかも、彼の辞任を武田が発表したのは株主総会の2日前。世界最大手の食品メーカーのネスレが、財務統括職にロジェ氏を迎えると発表した直後だった。「引き抜き」だけでも屈辱なのに、辞任の発表さえ意のままにならない――。さすがにウェバー社長も落胆し、ロジェ氏をCFOとしてスカウトした長谷川閑史会長も二の句を継げなかったという。武田の前期決算は米国でのアクトス訴訟和解金を計上したため、株式上場後初めて最終赤字になった。6月の株主総会は、ウェバー社長が巻き返しを宣言する格好の場になるはずだったが、タッグを組むべきキーマンの敵前逃 ………

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