「幻の終戦工作」裏付ける暗号電報発見

太平洋戦争末期に画策された対米単独和平工作。 その暗号を解読した大量の電文が米国に眠っていた。

2015年9月号 LIFE

  • はてなブックマークに追加

太平洋戦争終結から70年の今年、幻に終わった「終戦工作」を裏付ける暗号解読文書が、アメリカ国立公文書館に保存されていることが明らかになった。欧州駐在海軍関係者と海軍省の間で交わされた暗号電報を、米海軍が解読した電文だ。発見したのは戦史研究家の原勝洋氏。原氏は会社勤めをしていた1970年代初め、太平洋戦争末期に沖縄戦で撃沈した戦艦大和の模型製作に関わった縁で戦史研究に取り組み、以来40年間に30冊を超える著作を著した。毎年のように米国に通い、国立公文書記録管理院(NARA)所属の公文書館で主に暗号情報の探索を続けてきた。問題の電文は、2002年に同館を訪れた折、80年に機密解除となり00年から閲覧可能になった資料の中に「ヤルタ」の文字が散見する資料があるのに気づき大量に複写、持ち帰った中にあった。昨年、早稲田大学で開かれた諜報に関する研究会で電文を紹介したとこ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。