「口先ギリシャ」に欧州が逆襲

「ユーロ離脱」の脅しすかしで追い貸しを迫るギリシャ。だが、「最終期限」で引き出したのは、緊縮策法制化という重い十字架だった。

2015年8月号 BUSINESS [崖っぷちユーロ]

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「72時間で改革法制化」の最後通牒

欧州連合(EU)の“甘ったれ劣等生”ギリシャに、とうとうユーロ圏首脳の堪忍袋の緒が切れた。事実上の債務不履行(デフォルト)に陥り、支援継続かどうかを決める「最終期限」の7月12日も過ぎて13日早朝までもつれた首脳会議は、アレクシス・チプラス首相が繰り返してきた“空証文”を信ぜず、「72時間以内に改革案を法制化しろ」という最後通牒を発した。5日の国民投票でEU側が提案した緊縮策を否決したかと思うと、9日にそれと中身がほとんど変わらない改革案を議会で可決させ、意気揚々とブリュッセルに乗りこんできたチプラス急進左派政権を、欧州首脳は突き放した。追い貸し所要額は820億~860億ユーロと算出しているが、「リップサービスは聞き飽きた」とばかり、年金減額や付加価値税(VAT)引き上げの即時実施のほか、雇用市場や公務員改革、民営化推進などチプラス首相が掲げる改革案の実 ………

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