「憲法審査会」に起死回生の切り札

船田元と保岡興治は、野党に舐められるだけの存在になり果てた。自民党も人材払底なのか。

2015年7月号 POLITICS

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これほど愚かで、ひどい失策も珍しい。6月4日の衆議院憲法審査会の参考人質疑で3人の憲法学者全員が、政府提出の安全保障関連法案を「憲法違反」と断じたことだ。この中に、自民党が推薦した早稲田大学教授の長谷部恭男がいたことから、野党が俄然勢いづくことになった。自民党推薦の参考人が政府提出法案の批判どころか「憲法違反」と言い放ったのは前代未聞だ。最重要法案の安保関連法案の審議にあたる首相の安倍晋三を背中から撃ったのに等しい。人選ミスでオウンゴール(自殺点)を野党に献上したのだ。最大の責任者は当選11回のベテランで、衆院憲法審査会の与党筆頭幹事の船田元(61)である。国会の審査会や委員会の参考人質疑は儀式のようなもので普段はさほど注目されない。だが、自民党推薦の学者が法案を違憲と断じたことで騒動になったのだ。民主党など野党は批判を強め、政府は法案が憲法 ………

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