「瀕死のシャープ」ぐらつく再建計画

中小型液晶事業を分社、出資を仰ぐ? 間抜けな新聞報道を鵜呑みにする投資家はバカを見る。

2015年5月号 BUSINESS

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読売新聞が4月4日付朝刊で「シャープがスマホなどに使われる中小型液晶事業を分社する方向で検討している」と報じた。翌5日付で日経新聞が「中小型液晶部門を分社して新会社を設立。そこに産業革新機構が出資する」という後追い記事を書いた。連結売上高の3分の1を占める中核事業の構造改革に、さぞ株式市場も反応すると思いきや、週明け6日の東京株式市場でシャープ株は前週末終値比わずか14円高の245円で引けた。「電機セクターは半導体のルネサスエレクトロニクスと中小型液晶を手掛けるジャパンディスプレイ(JDI)で十分。シャープの中小型液晶には興味がない。迷惑な話だ」と、革新機構関係者はけんもほろろだ。相次ぐ分社化報道の出所はシャープ周辺に違いない。だから新聞報道はシャープにとって虫のいい話となっている。「中小型液晶市場で勝ち残るには投資が継続できる体制が必要だが、分社す ………

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