慢心URの「恣意的」入札疑惑

事業仕分けを免れてツケあがったか。東京の土地譲渡では、価格一番札を覆す「企画点」操作。

2015年5月号 POLITICS

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民主党政権最大の痛恨事は、「住宅供給」という役割を終え、職員の雇用継続を目的に、民間が担うべき都市圏の不動産売買に進出、天下りや利権の温床となった独立行政法人UR(都市再生機構)を事業仕分けしなかったことではないか――。そう思い知らされる事態が、東京・北区の日本油脂(現・日油)工場跡地約2万4千平方メートルの売却を巡って、現在進行している。概略はこうだ。URが「豊島4丁目地区土地譲受人募集要項」を配布したのは昨年12月25日から今年2月19日まで。最終日に募集は締め切られ、3月9日に開札、39億2500万円の大和ハウス工業JVが落札した。その直後から参加業者はもちろん、不動産業界が騒然としたのは、恣意的な入札結果だったからである。価格点を50、企画点を50とする総合評価方式で行われ、60億円で応札し、価格点が満点だったのは「補欠1位」の新日鉄興和不動産JVだった。

異議申し立て許さず

とこ ………

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