イラン対抗でサウジが核開発示唆

ローザンヌの核協議と、サウジのイエメン空爆が同時進行。挟み撃ちを恐れるイスラエル。

2015年5月号 GLOBAL

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3月末、雪のアルプスを望むスイスのローザンヌで、17カ月に及ぶイランの核開発問題の解決と枠組みの合意に向けた協議が最終段階を迎え、緊迫感が漂っていた。協議の決裂、あるいは合意に達したとしても、合意通りの着実な核開発計画の縮小が担保されなければ、イランの勢力拡張を警戒する周辺の中東諸国を巻き込んだ新たな核兵器開発競争の引き金が引かれる懸念があったからだ。何度か期限を延長してぎりぎりの交渉を重ねた結果、米欧など6カ国とイランは4月2日、イランがウランの濃縮能力を約3分の1に削減して開発を10年以上制限する代わりに、欧米が対イラン経済制裁を解除するという枠組みで、どうにか合意に達した。枠組み合意ではとにかく決裂を回避するため、それぞれの国内反対派を抑えるため玉虫色の表現が使われており、その細部の詰めを今後すりあわせた上で、最終合意文書の署名は6月末をめ ………

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