勝財務省が東証「斉藤おろし」画策

2011年9月号 連載 [監査役 最後の一線 第5回]

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財務省は8月2日付で中尾武彦国際局長を財務官に昇格させるなど、幹部人事を発令した。東日本大震災後に閣僚懇談会で幹部人事の凍結を申し合わせており、異動は小幅に留まったが、かねてから省内外で「10年にひとりの大物官僚」と言われてきた勝栄二郎事務次官も留任した。次官を2年以上務めることが「大物次官」の条件とされており、勝氏もこれに加わることとなった。財務省の前身である大蔵省の事務次官が1年で交代するようになった1967年以降、2年の任期を勤め上げた次官OBは8人いる。そのうち、澄田智氏と松下康雄氏は日本銀行総裁、竹内道雄氏と山口光秀氏は東京証券取引所理事長に就いた。日銀総裁が間接金融のドンなら、東証のトップは直接金融のドンであり、それこそが大物次官にふさわしいポストとみなされてきたわけである。¥¥¥そんななかで、日銀総裁の正式候補になりながら、当時の野党民 ………

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