「ゾンビ」日本風力開発に吹く神風

「福島」と買取制度のおかげで、株価が5倍に沸騰。ふがいない証券監視委の罪は大きい。

2011年6月号 BUSINESS

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気息奄々、もはや「風任せ」だった日本の風力発電業界に、にわかに追い風が吹いた。理由はもちろん、東京電力福島第一原発で起きたチェルノブイリ級(国際原子力事象評価尺度でレベル7)の事故である。たとえば、本誌が何度も粉飾まがいの決算を指摘したにもかかわらず、証券取引等監視委員会の“怠慢”で生き延びてきた日本風力開発(東証マザーズ上場)。他の案件でもふがいない特別調査課に、佐渡賢一委員長自ら「何やってんだ。グダグダやってるから終わらないんだ」と雷を落としたというが、日本風力開発はそのおかげで摘発を免れてきた。上場銘柄では唯一の風力専業とあって、日本風力開発は風力発電の「指標銘柄」。三井物産で風力発電を手がけていた塚脇正幸氏が99年7月に起業して「クリーンエネルギーの旗手」として注目を集め、03年3月に上場して、一時は株価が50万円に届く勢いだったが、ここ ………

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