最高検も同根「虚妄の正義」 

“私怨”を糸口に前特捜部長らを「落とそう」と密室で締めあげ。まるで手口が同じではないか。

2010年11月号 DEEP [特捜検察の宿痾]

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朝日新聞が「検事、押収資料改ざんか 郵便不正事件」と1面でスクープしたのは9月21日付の朝刊だった。この記事をきっかけに「検察の正義」は瓦解した。ただし、朝日やそれを追った他紙、テレビなどを賑わせた「前代未聞の不祥事」という意味ではない。新聞協会賞を追加受賞した朝日を含め、全国の司法記者は胸に問うてみるがいい。前代未聞? まさか。最高検察庁は、郵便不正事件の主任検事で大阪地検特捜部の「エース」と呼ばれた前田恒彦を証拠隠滅容疑で逮捕に踏み切り、さらに前田の上司だった前大阪地検特捜部長、大坪弘道、同じく前副部長、佐賀元明を犯人隠避容疑で逮捕するに至った。大坪は地方検察庁の中でも横浜地検並みに格が高い京都地検のナンバー2、次席検事であり、佐賀も神戸地検の特別刑事部長だった。3人も現役検事が逮捕された(前田検事は10月11日に起訴され懲戒免職)ことは確か ………

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