鳩山「お坊ちゃま宰相」の真贋
しれっとした政界遊泳術。「金持ち争わず」の貴族スタイルこそが、最後に勝利を摑む鳩山の持ち味か。
2009年9月号 [したたかな「宇宙人」登場]
こうした足跡から、決して特定の主義主張にこだわらず常に融通無碍を通し、不要と見切れば時に切り捨てる冷徹さこそ、鳩山氏のしぶとさの秘訣であることが分かる。例えば外交・安全保障政策で大筋はリベラル路線をとりながら、憲法改正や核論議などで時折右寄りの持論を漏らすのも、何らかの信念の表れというより、意図的に球を散らして反応をあぶり出し、賛否両論をもみ合わせながら自分のウイングを広げていく作業と見るべきだ。もちろん、頃や良しと見れば、改憲でも非核三原則見直しでも、右寄り批判などお構いなしに、しれっと踏み切るだろう。こうした技は、自民党離党から16年間の政界経験の中で体得したようだ。狭い思い込みで単刀直入な物言いを重ねたこれまでの「お坊ちゃま宰相」たちより、つかみ所のなさは一枚上手と見たほうがいい。
「お坊ちゃま」政治家が最も苦手なのは人事である。家 ………
