独り勝ち「劇団四季」の新地平

『キャッツ』が通算7千回のロングラン。独自の素材で「日本のディズニー」へと飛躍できるか。

2009年1月号 LIFE

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ミュージカル『キャッツ』を日本で初めて「劇団四季」が上演したのは1983年11月である。英国の詩人T・S・エリオットの原作をもとに、アンドリュー・ロイド=ウェバーが音楽を担当したこの作品はロンドンで上演されて人気を呼び、その後は世界31カ国で上演されてきた。これを日本で興行として定着させ、25年目の2008年夏に通算7千回という空前のロングランを達成。その軌跡は、浅利慶太というカリスマの力で演劇をショービジネスとして企業化し、不況下の日本のエンタテインメント業界で「ひとり勝ち」を謳歌するこの集団のこれからの課題にそのままつながっている。「当時、劇団の経営状態はこれ以上続けられないというところまで切迫していた」。そう振り返る浅利にとって『キャッツ』のロングランは「乾坤一擲の大勝負」だったという。

全国にロングラン劇場

アヌイやジロドゥなどフランスの新古典派と呼ばれる作品を中心 ………

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