早慶の関西侵攻で「仁義なき戦い」

早稲田の電撃買収、慶応初の拠点開設に慄く関西の私学。決戦の火蓋は切って落とされた。

2008年10月号 DEEP

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早稲田大学が今年6月、大阪府茨木市にある私立の摂陵中学・高等学校を2009年度から系属校とすると発表した。摂陵高は1962年創立の男子校で、大阪繊維学園が経営母体。理事長は武藤治太・大和紡績会長が務める。武藤氏が財界人脈を通じ、有名私学との提携を模索してきた。この発表に、教育関係者はみな驚くと同時に、東京の私学の「関西侵攻」がいよいよ本格化すると受けとめた。

「偏差値38」に早稲田の冠

摂陵は学校法人早稲田から理事を受け入れ、早大に40人の推薦枠を持つことになる。校名も変更して「早稲田」の冠を付ける。関係者によると、当初は校長も早稲田側から送り込み、教育方針を大きく変更する計画があった模様。現在の教職員や地元の私学に初めから刺激を与えたくないとの意見が一部に出たため、緩やかな提携に抑えたという。ちなみに早稲田の場合、「系属校」は学校法人が別々で、早大に一定の推薦枠を持つ。こ ………

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